先進的医療への取り組み

 
角膜移植

杏林アイセンターは、西東京唯一のアイバンクとして承認されています。角膜提供者が少しずつ増加しています。角膜内皮細胞が健常であれば全層角膜移植より、合併症の少ない深層角膜移植を選択する例も増えてきています。

 
特殊な白内障手術

チン小帯脆弱例や一部断裂例にはカプシュラーテンションリングを挿入することで術中のチン小帯断裂を防止し、眼内レンズの嚢内固定ができるようになりました。また、先天白内障をはじめとする小児白内障例に対して積極的に(眼内レンズ挿入併用)白内障手術を施行しています。

 
小切開硝子体手術

従来の硝子体手術では20ゲージの強膜切開創が必要です。手術終了時には強膜切開創および結膜切開創の縫合が必要です。小切開(25ゲージ)硝子体手術では、手術終了時の切開創縫合は不要となり、前眼部炎症の軽減などによって術後視力回復が早くなっています。

 
抗VEGF製剤(アバスチン)の応用

血管新生黄斑症、血管新生緑内障、難治性増殖糖尿病網膜症における新生血管の減少あるいは消退目的で抗VEGF製剤の硝子体内注射を行っています。本薬剤は本邦では眼科領域では認可の下りていない薬剤ですが、大学の倫理委員会で承認され、患者にも十分なインフォームドコンセントを行った上で使用しています。

 
加齢黄斑変性症に対する治療

抗VEGF療法(ルセンティス・マクジェン)、光線力学療法、温熱療法を積極的に施行しています。新鮮な網膜下出血に対しては硝子体内ガス注入や黄斑下手術で対応しています。

 
難治性ぶどう膜炎に対する免疫抑制剤・生物学的製剤の導入

従来からのステロイドパルス療法に加えて、難治症例に対して免疫抑制剤、抗TNFα製剤やメトトレキセート剤など生物学的 製剤を含む新しい治療法の検討を積極的に行っています。

 
最先端画像診断機器と画像ネットワークシステムの導入

光干渉断層計(OCT)の導入により黄斑円孔、黄斑上膜、黄斑浮腫などに対する手術適応の判定や治療効果の評価法が向上しました。また、視神経乳頭陥凹や神経節細胞層の状態も計測でき緑内障の診断にも有用です。フルオレセインまたはインドシアニングリーンを用いた蛍光眼底検査や網膜色素上皮細胞層の機能評価に有用な眼底自発蛍光を撮影し、様々な眼底疾患の病態を検討しています。得られた画像は、ネットワークシステムを介して各診察室のモニター上に表示でき、患者への説明に非常に有用でもありあす。